2011年8月19日金曜日

ヘレンリーフクルーズレポート2004 2航海目

1120日から27日で現在予約受付中のスペシャルクルーズ、パラオ南西諸島、ヘレンリーフの過去ログアップです。 あまり情報のない場所なので、皆さんも興味しんしんかと思いますが、2005年まで毎年のように行っていたクルーズの体験記をアップしますので、ぜひ旅のご参考に。

== 2004年 クルーズ体験記 2航海目 ==

6月5日より12日まで今年2回目のヘレンリーフクルーズに行ってきました。お客様18名と共に新たな冒険に出発です!

6月5日
実はパラオスポートは5日の朝にソンソロールから帰ってきたばかり・・。陸に降りてもさすがに私たちでもふらふらして車の運転もちょっと変な感覚。夕方までに出航の準備を済ませて本船は17時に灯台の外で待機。
22時15分。お客様が乗船していざ出発!


6月6日 ソンソロール
低気圧が接近していて、1回目航海の最終日のコロールへの帰路はけっこう揺れたので、時化た海を想像していましたが朝起きたら快晴。風は西から吹いているものの、穏やかで船酔いしている人はだれもおらず、順調な航海となりました。海流の影響か、船のスピードが上がらずソンソロール到着予定は17時。今回は女性陣が多いせいか、サロンでお喋りをしながらのんびり航海を過ごしました。

到着は結局17時15分。島に近づいたところで船尾からトローリングを開始。大きなツムブリを1匹宮葉様が釣り上げました。すぐさまご同行の伊藤様がさばいて血抜き。晩御飯にお刺身で美味しく頂きました。

島の集落の前に本船が来ると、島から島民の皆さんがボートでお出迎え。潮が引いている時間帯でパラオスポートのテンダーボートでは細く浅い水路には入っていけないので彼らの小さいなボートに乗せいてもらい島内観光に出発。
普段はオフィスで勤務しているドナルドの故郷なので、彼に島内観光のガイドをしてもらい、1時間ほど散策。今は夏休みで誰もいない学校や日本人の慰霊碑、戦争中の日本軍の監視台を見て回り、ドナルドの親戚の家では生まれて間もないカメの子供を見せてもらいました。
水平線に消えていく夕日を見てから船に帰りましたが、孤島から見る夕日は感慨深いものでした。

夜はパラオ人スタッフが島に戻り、島民の皆さんとヤシガニをとりにに出発。15匹も捕まえてきたようで、今回の旅でもヤシガニを食べれそうです。また島の皆さんからとっても甘いバナナを頂きました。
本船は22時過ぎに次の島メリルに出発です。



6月7日 メリル
今日は4本のダイビングです。先ずは東側のリーフ、島の中央で慣らしのダイビング。島を北上しながらドリフとすること数分・・沖に大きな黒い影が・・・げっ! ハンマーヘッド!!! 手を振って水を振動させると大きな頭を振ってこちらを見にきました。少し近づいたところでまた向きを変え泳ぎ去っていきました。さらに10数分後にもう1度現れ、写真(銀塩)に収めた方や、ビデオでとることができました。ツムブリの群れ、ゴシキエビのマンションなども見れました。

1本目でいきなりハンマーの登場で期待も最高潮に。2本目も同じポイントに潜りましたが、さすがに2本続けてハンマーが出るほど世の中?水の中は甘くない・・。それでもエビやカメはたくさん見れました。期待の高まった皆さんにはちょっと物足りなかったようですが、まだ先は長いですからね。

3本目は南のコーナーへ挑戦。前回の航海では風が強かったため潜ることができなかった一押しポイントでしたが、流れはあまり無くのんびりドリフとダイブ。カメやツムブリの群れはいましたが、沖からの大物登場はありませんでした。中盤、ドロップのオーバーハングに白い物体が横たわっていました。白化したサンゴかと思いきや、なんと死んでしまっている大きなナポレオンのオス・・。やわらかい目玉はもう食べつくされ、周りには直径10センチはある大きなうろこが剥げ落ちており、あまり見ない魚の死骸、それもナポレオンとあって、みなさんびっくりでした。ツムブリの群れが来てダイバーの周りを囲み、安全停止前にはグレートバラクーダの群れが出て、楽しい1本となりました。

4本目は再び船を東にもって行き、島の南側のリーフへ。ここでもカメ、カメ、カメ、カメ・。大きなタイマイ、アオウミガメを堪能して次の島トビに向け、出発しました。



6月8日 トビ

アンドリューの故郷、トビ島にやってきました。今日は3本のダイビングと上陸を予定しています。朝一は北東のリーフにエントリー。今回はダイビングチームが3つあり、それぞれ近いところを潜っていますが、ここではツムブリの大群や、オニカマスが見れました。

2本目も同じく東側のリーフでやや南よりを流します。ここでもツムブリの群れが出てきました。どこに行ってもツムブリばかりですが固体が大きくて見ごたえ十分。このほか壁にはパラオ本土にはいない、タテジマヘビギンポやハタなどが見られました。浅瀬はモンガラがたくさん群れていて、きれいなサンゴを見に行けず、ちょっと残念でした。

お昼にいよいよ島に上陸です。お昼をもって出かけましたが、先についていた南西諸島の連絡船から人が降りてきていて、1週間前よりも賑やかで子供も走り回っていました。お弁当を食べてアンドリューが島内観光。今回はアンドリューの持っている土地なども見て回りました。いつかアンドリューもこっちに帰ってきて生活するのかな?

3本目は再び1本目の場所へ。あまり流れが無く、魚も集まってきていませんでしたが、定番ツムブリ、カメ、ヒレの黒いオレンジフィンアネモネが出てきてくれました。

早めに3本目を行ったので、夕方からトローリングチームを結成。島を1周してキハダマグロやカジキを狙いましたが・・・残念ながら坊主に終わりました。またヘレンでがんばりましょう。

また釣りに行かないスタッフ、お客様はサンデッキで夕涼みをしながらビールタイム。今日は金星が120年ぶりに太陽と地球の間に入るということで、みんなで太陽をじっと眺めてみました(もちろんサングラスやカメラのフィルターを通してですが)。目がくらくらしてきましたが、カメラのフィルターを通してみると、確かに太陽の中心から左に黒い点が見えました。120年という長い周期なので、生きているうちにはもう見れない現象にちょっぴり感動した瞬間でした。
うねりが大きくなってきたため、早めにヘレンリーフに移動です。



6月9日 ヘレンリーフ
さていよいよやってきました。ヘレンリーフです。南西の風とうねりの影響で船を南東のリーフへもって行き、前回とはまた違う場所を潜ることにしました。

1本目は南東の角を潜ろうとボートを出しましたが、途中で潮見をしたらギンガメアジが群れており、北から南のコーナーへ流れていることから少しボートを北上させてギンガメアジを狙ってエントリー。エントリー数分後、ギンガメアジの群れが水深25mくらいに現れて写真を撮っていると足元に大きな魚が忍び寄ってきてこっちをじっと睨んできました。「でかい!」と叫んだ正体は、タマカイというハタの仲間でエイ、サメを抜いた魚類の中で最大に大きくなる魚です。大きいものは3mにもなるということです。見たのはそこまでは大きくはありませんが、1.5m以上あった固体が2匹しばらくダイバーの後ろをついてきました。写真を撮りに近づいても逃げずにこっちに向かってくるのでちょっと不気味な魚ですが、図鑑によると人を食うという伝説まである魚。あまり見れない魚なので感動しました。その後は浅瀬に群れるギンガメやカンムリブダイを見てエキジット。魚も多かったので2本目も同じポイントに行く事に即決しちゃいました。

2本目、タマカイを見たい!と張り切っていきました・・・。ジョーダン、花木、タロがガイド。見れたのは1本目でタマカイを見つけた花木チーム。30mくらいに数え切れないくらい群れるギンガメアジ、インドオキアジがいるところで、差し棒を「ブンッ」と大きく振るとしたから丸い顔が40mくらいからどんどん近づいて来ました。ギンガメアジを掻き分けて上がってきたのはタマカイ。再び2匹仲良く上がってきてくれました。先ほどよりは警戒して近くには寄ってきませんでしたが、写真は撮ることができました。このダイビングはこれまで行ったヘレンのダイビングで1番多くの魚を見ることができ、壁一面アジ!というダイビングができました。

3本目。こんどは南のリーフに挑戦です。流れはゆっくりと東へ流れて40分間ずっとカンムリブダイの群れがダイバーにくっついてきました。ダイビングタイム後半になって潮が変わってしまい、コースを戻ることになりましたが、この時イソマグロ6匹と、前方に何かの群れ・・・が見えました。残念ながら潮が逆で近づく事ができませんでしたが、多分ギンガメかカスミアジの群れだろうということでした。

4本目の前に本船をリーフ内に移動。錨を下ろして停泊です。ダイビングは前回同様近くのリーフでフリーダイビングとして、60分間スパインチークを血眼になって探しました。が、今回も見つからず・・。マダラトビエイがチラッと見えた方もいましたが、スモールフィッシュガーデンのようなところでした。

今晩は船が動かないのでサンデッキでバーベキューディナーの予定でしたが、大雨。夜になると島から飛んできた鳥が船の周りを飛び始め、一晩中クルクル回っていました。

6月10日 ヘレンリーフ
ヘレンリーフ2日目。朝はちょっと曇っていましたが今日もいいお天気です。
1本目はヘレンリーフの内湾と外洋を結ぶチャネルで潜るはずでしたが、下げ潮のためチャネルを出てすぐ南側で潜る事になりました。朝はやっぱり透明度が良く、カンムリブダイの群れや、ギンガメアジの群れがみられました。潮の流れが途中で変わりUターンをする形になりました。そして、ここでカクレクマノミにも会えました。さすがはアイドル、皆写真を撮るのに夢中でした。

2本目、前回も潜ったジョーダンが名づけて「ニモグラウンド」。ヘレンリーフ内湾のサンゴに囲まれた砂地にカクレクマノミが住んでいます。イソギンチャクの中を動き回るしぐさはとてもかわいいのですが、写真に収めるのは至難の業。代わる代わるカメラを向けられ50分、カクレクマノミもさぞお疲れだったでしょう。フリーダイビングにしていましたので皆さんそれぞれ見たものは違うと思いますが、砂地にはギンガハゼがいたり、サンゴの上にはクジャクスズメダイやヨスジリュウキュウスズメダイがたくさん群れていました。

ランチはヘレン島に上陸して食べました。今回はサンゴの研究をしてる欧米人が7人くらい滞在していました。ヘレン島は南北にのびる砂でできた島で、島1周10分くらいの小さな島です。島の幅はとても狭く、いつも反対側が見えています。そして砂でできているために、島の形が変化してしまうのだそうです。そのため木が倒れたりしまうそうです。アンディが昔住んでいた家も今は水の中と言っていました。ランチを食べた後は自由行動で島の北側のビーチにアジサシという鳥の群れを見に行ったり、海に飛び込んでみたり、砂にまみれてみたり・・・南側は長い砂州になっておりポストカードにありそうな青空に白い砂州が綺麗でした。

3本目、1本目に入れなかったチャネルに再チャレンジ!!今度は流れが止まっていましたがチャネルの中から外に流したチームと外洋からチャネルの入口まで潜ったチームに分かれて潜りました。ここでもまだまだ出るかカンムリブダイという感じでダイバーの周りによって来ていました。最後に1本目で見たカクレクマノミにみんなでお別れしてきました。
船は暗くならないうちにリーフの外に出て、次の目的地プルアナに向けて移動しました。船はそんなに揺れませんでしたが、昼間上陸して遊んだせいかみなさん早めにご就寝でした。


6月11日 プルアナ
今日は朝から曇り空。本船を風の当たらない島影に止めたいのですが、島が小さいので少しずつ移動しながらうねりの小さい所にとめていました。風も南西から吹いてきたので、マラカルまでの移動距離を考え、ダイビングは4本から3本へと変更になりました。このプルアナは前回潜らなかったので2年ぶりのダイビングとなりました。前回来た時にはサメの迎撃?シーンが見られたということで、期待が高まりつつダイビングに望みました。

1本目は島の西側で、ドロップオフの切れ目に砂地があったり、砂地に下りると大きなオーバーハングがあったりと、魚よりは地形を堪能しました。大物探しと外洋や深場に目を凝らしましたが・・・静かなダイビングでした。

2本目は1本目のすぐ南側からエントリー。綺麗なウミウチワの中のクダゴンベを見たりしながら流されているうちに潮の終わりまできてエグジットしました。太陽がないため全体的に海の中はちょっと暗かったです。ジョーダンたちはミニチュアブルーホールを見つけたそうです。

3本目は島の南側を潜りました。今回のクルーズ最後のダイビングとなりましたが、ゆっくりドリフトダイビングとなりました。30Mくらいまではスロープでそこからドロップオフになっておりました。スロープのところにはキャベツコーラルが広がってそのうえにはたくさんのシコクスズメダイやハギの群れがいました。大きな魚は見られませんでしたが、小さな魚の群れの中をゆっくりと進むのもまた違った気分にさせてくれますね。
3本目終了後、テンダーボートを本船に上げいよいよ帰港です。うねりがありましたので、始め本船は揺れましたが、夜が更けるにつれ揺れは納まりました。幸いにして風は追風で本船は押されるようにしてコロールに向かいました。


6月12日 マラカル帰港
追風にのった本船は朝食時にペリリューを過ぎたところまできました。ちょうど11時ごろ帰港となりました。お昼ごはんを船で食べた後はみなさん街へ買い物に出かけたり、船でゆっくりしたりして空港のお迎えのバスの時間までパラオを満喫して帰られることとなります。
晩御飯は打ち上げということで皆さんと街に繰り出し、TOTOTOでパラオ人の子供達のダンスショーを見て、中には一緒に踊りだす方もいらっしゃいましたが・・・最後の晩を満喫いたしました。
21時30分。お迎えのバスがやって来ました。車を待つ間、次はどこへ行こうかという話しをされていましたが、またいつものブルーコーナーで皆さんにお会いしたいものです。そしてまた次回の特別航海でご一緒できることを楽しみにしています。
今年は2回の航海を行ないました。船が揺れて眠れない時もあれば、ベタ凪で船酔いの心配が全くない日もありました。全てのダイビングを安全に楽しく潜れたのは皆様のご協力があってこそです。またとないチャンスに参加された方、この海、島、人々のことを思い出としてログブックや心に書き留めておいてくださいね。
参加さえた方皆さん全員にスタッフ一同感謝いたします。 ありがとうございました。

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